2016年2月8日月曜日

断食による健康維持法「ファスティング」に挑みました!(下)

《上》から続く



 本番・3日目。いよいよ完全断食も最終日。朝、便意をもよおしてトイレへ。胃の中が2日間、からっぽなので、常識的に考えれば出るはずないのですが、出ました(!)。汚い話で申し訳ないのですが、黒っぽい便。これが胃腸の内壁にこぶりついていた便・有害物質みたいです。
 水道管も、長く使っていれば内部の大掃除や取り換えをやった方がいいでしょう。胃腸を取り換えることはできません。口の中からブラシをいれてゴシゴシすることもできません。でも、体にはちゃんと掃除機能がついているのです。


 胃の中に入ってくる食物がなくなると、内壁掃除に取り掛かるようです。この勤勉さ、見習わないとなりませんね。胃腸の中がきれいになることで悪玉菌が減り、免疫力が増すとのこと。これだけでもファスティングをやった意味があるかな。


  で、体の方ですが、ずっと楽になりました。始めた時は、「こんなことを5日も10日もやる人がいるの?」と思いましたが、10日はともかく、5日ならできそうだな、って気持ちになるくらい体は爽快です。夕方の眠気もなく、この日は夕寝なし。完全に体が慣れました。


  夜9時ころ、「あと少し」と思っていた時に、ロシアから「伊調馨、敗れる」との一報。「え!」と思い、ホームページの記事執筆のため、あわただしい時間を迎えました。そのため、あっという間に最終日夜の時間が過ぎ去ったという感じ。半身浴につかったのは、午前1時すぎでした。


 それにしても、自分の「胃腸」が生まれ変わった日に、「伊調」が敗れるというレスリング界にとっての大きな事件! ま、なんの関連性もないでしょうけど^^;

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断食明け、最初の食事です
 回復期・第1日。断食は終わりましたが、いきなりの食事、飲料はNGです。選手時代の初めての減量の時は、計量が終わると、500cc以上のジュースを一気に飲み干した記憶があり、その日の夜には4kgも戻っていた記憶があります。


まあ、レスリング選手の減量というのは水分減量なので、これでもよかったのかもしれませんが、ちょっと無謀だったような気がします。「あしたのジョー」(もう知らない人、多いでしょうね)で、減量が終わった矢吹ジョーに、丹下段平が食事は長時間かけてゆっくり食べろと指示していたシーンがありましたが、胃が驚かないようにする配慮が必要でしたね。


 朝食は酵素ドリンクのほか、大根の短冊をだし昆布でゆでたものを1時間くらいかけて食べました。これが胃に一番いいそうです。昼食は外食になるので、日本そば、やはり「わかめそば」を食べました。肉や魚、ましてかき揚げのような油ものはこの2日後に解禁です。


 その前にスポーツクラブへ行き、体重と体の組成を調べました。体重は665kgだったのが、640kg! ここまで下がったのは、何年ぶりでしょうか! 記憶にないです。学生時代以来かな?


 でも、中身を見たらびっくりしました。脂肪の量は変わっておらず、筋肉が減っているのです。そんなバカな、って思いました。食べなかったら、脂肪を燃やしてエネルギーにするとばかり思っていたからです。


 でも、これにはからくりがあって、計測器の限界らしいです。脂肪測定というのは、体内にわずかな電流を通し、電流の戻りを測定して数値を出しているわけですが、ファスティング中は塩分とカリウムの摂取が少なくなるため、細胞内に水分が少なくなり、ふだんより電流を通さないので、筋肉が脂肪と判断されてしまうそうです。


ですから、この日の数値は、本当の数値ではないそうです。数日して、体が元に戻って測る数値を見てみましょう。


 回復期・第2日。もう胃袋も元に戻ったような感じ。でも、念のためマニュアルに従っての食事。朝食は酵素ドリンクと野菜、フルーツ。「食べなくてもいい」とも書いてある。きのうの昼と夜はふつうに食べたので、ここまでの必要はあるのかな、と思うが、3食のトータルで考えると、朝食は取らないか少なくする必要があるみたいです。


 昼食から、肉・魚を控えた本格的な食事がOK。ラーメンは決してよくないと思うが、無性に食べたくなり、ネギラーメンを注文。チャーシューも入っていたので、結局、食べてしまった。ま、大丈夫だったから、問題はないだろう。


 夕食は、やっとビールを解禁し、ごはんのある食事を食べることができました。日本人、しかも新潟県生まれなので、米がないと物足りなさを感じるのです。とりあえず、1週間の日程を終わりました。



 やる前は、途中でギブアップするかも、という気持ちもありましたが、そんな気持ちはなかったです。酵素ドリンクとカウンセリングで、ン万円かけてますからね~。金をかけていると思えば、安易に放棄はできません。


 選手の海外遠征も同じかもしれませんね。昔の選手はすごい自己負担をしいられていました。場合によっては全額で、30万円とか。1969年にアルゼンチンで世界選手権があった時は、大卒男子の初任給4万円の時代に、54万円の全額自己負担だったそうです。選手は地元でカンパを集めまくったそうです。参加を断念した選手もいました。


今は国や協会がかなり出して、さらに大学や所属が出してくれる場合もあるので、選手は自分の財布の中身は減らないケースもあります。


 自分の腹を痛めるってこと、必要かもしれないですよ。「無駄にはできない」って、必死になるし、親に頭を下げて出してもらえば、親への感謝の気持ちも出てくるでしょうし。



断食前と直後の数値です
 話を元に戻しましょう。翌日からはふつうの食事ですが、「せっかく体の細胞を入れ替えたのだから、暴飲暴食はやめよう」という気持ちが働きます。部屋を大掃除したあとは、「せっかくきれいにしたのだから、もうちらかさない」と思う心理と一緒ですね。1週間もしないうちに決意は崩れるのですが…。


 それでも、日曜日に終わって火曜日の夕方、訳あって近くの銭湯(まだあるんですよ!)に行くことになって体重をはかったら、642kgと、断食終了の翌日午前の体重から02kgしか増えていません。しばらく64kg台をキープできるかな、と思いました。


 そして、その4日後の土曜日、やっとスポーツクラブへ行けて測ってみると65.3kg。筋肉はファスティング前と同じような数値で、脂肪は直後の9・7kgから9・3kgへ。水分量が増えていました。
 
 肥満度は、ファスティング前が2・2%でしたが、0・9%です。この数値をキープしたいものです。


  来週は、江東区が実施している区の健康診断を受けてみる予定です。最大の関心事は尿酸値です。さて、どうなることでしょうか。

 

 結論です。

(1)「食べられることは幸せなこと」-。健康に留意するあまり、食べるという楽しみを制限したら、体はよくても、心が病気になると思います。

(2)「やりたい人がやればいいのであって、人に勧めようとは思いません」-。私は3月の初めにもう1回やりますが、だれにも勧めるつもりはありません。


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