2015年11月12日木曜日

“プラチナ・チケット”寝台特急「カシオペア」指定券ゲットへの道(1)

上野~札幌を走る寝台特急「カシオペア」
来年3月の北海道新幹線開通によって姿を消す寝台特急「カシオペア」。遺伝子を受け継いで鉄道大好きに育った7歳の長男とともに、思い出として何としてでも乗りたくなりました。ネットでは「指定券ゲットは至難の業」との情報があふれ、厳しいことは知っています。

 実際に今年のゴールデンウイーク、出雲までの寝台特急「サンライズ出雲」を、10時ジャスト打ち(発売開始の10時ちょうどにコンピューターをたたいてもらう)してもらいましたが、「取れませんでした」との経験をしています。

 週3回の運行で、なくなることが決まっている「カシオペア」では、もっと厳しいことは予想できます。でも挑戦しました。“観測申し込み”(状況を探るため、別の日にトライする)を含めてのべ12駅目でゲットできました。きつかった~。

 これから3月の運行終了へ向け、争奪戦がさらに厳しくなるでしょう。参考までに、その一部始終を記してみたいと思います(注=すべて2015年10月現在のことです。状況は絶えず変化しています)。

 ライバルをつくることになるので、“秘技”を明かさないのが普通らしいですが、私はもう申し込むことはないので、手の内を隠す必要はありません。サンライズはまた申し込むかもしれませんが、頑張る人の参考になれば幸いです。

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 カシオペアのチケット奪取に最初に挑んだのは、11月20日(金)の上野発の便。親子3人で往復JR、あるいは片道は飛行機というのは金銭的に厳しいので、片道は飛行機ですがANAのマイル利用です。(7500マイル×3=2万1500マイル使用)

全室A寝台の特級です
カシオペアに限らず、サンライズでも上り列車の方が取りやすいそうですが、学校の関係があるので、金曜日に上野を出発する便に限られてしまいます。9月23日に、11月23日(月=祝)の札幌~羽田のフライトを予約。

 連休でホテルも埋まり始めているので、21日(土)と22日(日)の定山渓のホテルも予約。もう、「カシオペア」を取るしかありません。

 プラチナ・チケットを取る原則は、みどりの窓口にいくつもの“網”を張ることです。これは事前受付という制度があるので、できることです。コンピューターで申し込みは10時からですが、窓口が開く時間に受け付けをし、10時になったら、その順番に打ってくれるのです。10時にその場にいなくとも、係の人が申し込みしてくれます。

 キップを2つ、3つと取れたら? まあ、取れないでしょうけど、キャンセル(その場で辞退すればキャンセル料なし。後日のキャンセルは330円。前日から発車間際までだと3割)、オークションに出せばいいでしょう。転売目的の購入は違法ですが、オークションに出すこと自体は違法ではないそうです。

 しかし最近、事前受付サービスの中止が相次いでいるそうです。もとより、JRの正式なサービスではなく、各駅の裁量にまかされているものだそうです。ネットで得た情報では、今年に入って上野、秋葉原と中止になったそうです。そこで、まずこの調査です。

 各駅に問い合わせようと、ネットで電話番号を探しても出てきません。そこで、番号案内の104にかけて聞いてみると、「お届けがありませんので、050-2016-○○○○にお願いします」とのこと。つまり一括管理なんですね。その電話で「○○駅は朝の事前受付やっていますか?」と聞けば、調べて回答してくれます。

寝台室の内部。ベッドを作る前です
でも、電話だけの情報では心もとなく、現場を見るに限ります。記者の世界でも、電話取材より現場取材が原則。「まだやっている」という情報のある駅に行ってみることにしました。まず、渋谷駅。ここははっきりと掲示されていました。

 「朝5時半から受け付け」
 「10時前にいったんすべての窓口を閉じ、10時になったら事前受付の申し込み分の申し込みを開始」
 「事前受付分がすべて終わったあと、窓口に並んでいた人順に申し込みを受け付けます」

 といった内容。つまり、事前受付を最優先してくれるわけです。窓口は確か4つ。5時半に一番乗りでなくても、4番目までなら10時ジャスト打ちの恩恵にあずかれます。

 続いて高田馬場。ここは「6月○日で事前受付は終了しました」との掲示。早朝から並んでも意味ありません。続いて大塚。掲示は何もなし。もう辞めたかな、と思って、みどりの窓口のフロアで客案内をしていたスタッフに聞いたら、「やっています」とのこと。

 「みどりの窓口は8時ですが、改札口の開く4時15分に受け付けます」

 4時15分! 「そんなに早くですか?」と聞くと、「北斗星の最後の時は徹夜がいました」と言う。ただし、窓口は1つのみ。すなわち、2番では何の意味もありません。

 続いて、その隣の巣鴨。ここは情報がなかったのですが、別の用事で乗り換える予定があったので、行ってみました。すると「やっています」とのこと。「最近、中止する駅が多いですよね」と聞くと、「ウチは、最低でも今年度いっぱいはやる予定です」とのこと。

 「朝7時のみどりの窓口オープンから受け付ける」

 窓口は2つありました。ここまでで、おおまかな予定が立ちました。まず大塚駅へ行き、朝4時15分に一番で申し込む。渋谷方面行きの初電は5時5分。これでは渋谷へ向かうのが遅すぎる。時刻表を調べると、池袋発の始電は4時34分発。タクシーで池袋へ向かえば、十分に間に合う。

 渋谷で5時半に申し込みしたあと、巣鴨へ行って7時オープンを待つ(渋谷で5人以上並んでいたら、すぐに巣鴨へUターン)。そのあと有楽町(ここは事前受付はなし)へ行って3番以内の場所をゲットし(窓口は3つ)、係員の10時ジャスト打ちを目の前で見守る。

 大塚の4時15分に一番乗りするには、家からスタートしては間に合わない。駅で徹夜する体力はない。ちょうど駅前にカプセルホテル(1泊3500円=楽天経由なら2980円)があるので、それを使うことにした。カプセルホテル使うのは、思い出してみると18年ぶりだ!

 以上の作戦をたて、決行日を迎えました。

《(2)へ続く》

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